ベトナム野菜

    
 
 


 ベトナムは、お米の国なので、
 日本人の味覚に、良く合います。
 フォーや生春巻きは、
 日本の家庭でも料理される、
 おなじみのベトナム料理です。
 
 私ももちろん、ベトナム料理は大好きなんですが、
 現地では、油断してはいけません。
 ベトナムの生野菜は、危険です。
 
 なんたって、今でも75%のベトナム人は、
 寄生虫を飼っていますからね。
 半年に1回、虫下しを飲むように、
 政府から指導されているそうです。
 
 今までのベトナム旅行では、
 生野菜は、ほとんど食べませんでした。
 生春巻きも、揚げたものしか、
 食べたことありませんでした。
 
 にもかかわらず、前回のハノイでは、
 食あたりをくらってしまいました。
 「地元で人気の店」が、落とし穴です。
 
 調理の前に手を洗う、とか、
 生肉と野菜の包丁を分ける、とかの、
 衛生観念が、欠如しているお国柄なんです。
 
 でも今回は、高級ホテルです。
 そこは教育してくれているでしょう。
 下痢の恐怖と戦いつつも、
 果敢にベトナム野菜に挑戦してみました。
 (そして、今回は、無事でした)
 
 恐る恐る、フォーやバインセオに、
 たっぷり香草を乗せてみました。
 それが、いやもう、びっくりする美味しさですよ。
 
 ミント、パクチー、コリアンダー、バジルなど、
 おなじみの野菜ですが、
 あっさりしていて、苦みが無く、
 なんとも香ばしい葉っぱです。
 もやしでさえ、しゃきしゃきして、
 歯ごたえがあります。
 
 たぶん今まで食べていたのは、
 日本で言えば、
 白ネギの青い部分を食べるような、
 はたまた、白髪葱を水でさらさずに食べるような、
 真夏の太陽で固くなったしその葉を食べるような、
 そんな乱暴な葉っぱの料理だったんでしょう。
 
 今まで飲んでいたモヒートって、何やったん?
 ミントの香りしたっけ?
 ベトナムでは、グラスの半分はミントが沈んでいて、
 ライムも半玉入っています。
 
 ハーブティーも、
 ポットの口まで、たっぷり葉っぱが入っています。
 今まで飲んでいたのは、
 ただの色付き白湯(さゆ)でした。
 
 たぶん、ベトナム野菜は、ただの雑草なんでしょう。
 どこにでもいくらでも生えていて、
 穂先の美味しいとこだけちぎって、
 むしゃむしゃ食べるものなんですよ。
 
 今回は、生野菜をてんこ盛りに乗せて、
 フォーや生春巻きを堪能しました。
 
 そして、いちいち美味しい、ホテルの料理です。
 パンケーキやフレンチトーストでさえ、
 欧米や豪州の甘い味とはちがって、
 しっかり素材の風味がありました。
 
 何を注文しても、ワクワクする。
 何を食べても、驚きがある。
 そして何より、食の安全がある。
 
 それがやっぱ、
 高級リゾートホテルのレストランの良さ、
 なんですよね。
 
 

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